理系・文系を重ねて見る光景は
文学は読み込んでも読み込まなくても、本のある風景
本にも速読できるものや繰り返し読み込む様なもの、あるいは積ん読まで様々にあるけど、まあ、どれも魅力的だったりします。
僕の場合、結局、積ん読になってしまった本には読みにくかったり、装丁があまりにきれいで買ってしまったもの、題名に思わず惹かれてしまったものなどがあるけど、そんな本は丁寧に書棚にしまい込まれ、時々眺めたり、手に取ってページを開くだけでも、やや口惜しくもありながら幸せな気持ちにもなったりする!?
作者の意図する読み方ではないけれど、まあ、読んでいてもそれぞれだし、本や読書が人を豊かに幸せにするものであるなら、これはこれで本懐ともいうべきかもしれない。
作家の奥泉光によれば、ていねいに読んではじめてその魅力を、面白さが拓けてくるといいますね。
ダンテの「神曲」も日本語で読むとさほど面白くなく、英訳で読んでみたら俄然面白くなり、つまり、それは英語で読んだから面白いのではなく、英語だと日本語のように早く読めないから面白かったのだと。
詩も俳句も暗誦するまでに心に刻み付けて、はじめて浮かび上がるものがそこにはあるのだろうと。

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少し違うけど、やはりアニメ映画「パプリカ」などの今敏監督は「僕は、誰にでも理解できるものばかり作ることは、文化の崩壊を招くと信じているんです。 今は、テレビを見ていても、どこで笑えばいいか字幕が教えてくれる。自分の頭で考えない人が日々製造されているんです。だから、僕の作品で、自分の頭で考えたほうが楽しいということも 感じてもらえたらうれしいですね」と。
この言葉は池田晶子のテレビ批評「人は考えるためには、一度は必ず映像を離れる必要がある。一方的に映像を受け取る習慣は考えるという人間を人間たらしめている根幹の部分を、気づかず摩滅させるのである」を連想させますね。
1980年代頃まではアニメも少なくどんな作品でも貪欲に見たときがあったけど、1年も見続けてようやく最後に面白くなるというものあれば、最後までなんだこれはというものもあったけど、これはこれで、まあ、悪くもない。
まあどんな作品もあきらめず、投げ出さず、見続けることも肝要かと思うのは、なにかしら考えさせますからね。
最近は1話だけで決めつけたり、2時間ドラマも耐えられない人も多いらしいのはすこしびっくり。
僕は今でもたいていのドラマを見ていたりする(さすがにアニメは減った)。
時間も惜しいということで、今は本も効率的に読むというレバレッジ・リーディングというのがあるらしいけど、ビジネス書ならともかく、いずれ文学作品もレバレッジ・リーディングされてしまうかもしれない。
変にレバレッジ・リーディングされてしまうくらいなら、積ん読でも装丁・題名を眺め、想うほうがまし…とはさすがに負け惜しみ。
そんな装丁や題名で買ってしまったのが「夕暮れまで」「雷鳴の聞こえる午後」「アカシア騎士団」。
「夕暮れまで」「雷鳴の聞こえる午後」は箱入りの上、パラフィンカバーだから、もうしまっておいてねという感じ!?
もう一つは季刊誌「SUB」から。続々と出てくる固有名詞がさっぱりわからない。
古書で買ったけれど、ところどころに線引きがされていてどんな人が読んだんだろうなあって、むしろ、そちらに興味が向いた。
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テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
生き急ぐこの頃。
ネットのおかげで、国語辞典や英和辞典なども売れなくなったし、キーワードを打ち込めば瞬時に検索できるので、辞書を捲る面倒も無くなりました。

ただ、かつての「ベン・ハー」や「スパルタカス」みたいに、途中で休憩が入る映画は無くなり寂しく思います。
客の回転をよくする事ばかり。
2017/07/29(土) 07:48:48 | URL | 晴雨堂ミカエル #-[ 編集]
本のある風景
こんにちは。

> ネットのおかげで、国語辞典や英和辞典なども売れなくなったし、キーワードを打ち込めば瞬時に検索できるので、辞書を捲る面倒も無くなりました。

まったく便利になりましたね。列車や自動車もスピードや安全を図るばかりで、単なる移動手段になり、旅、車窓を楽しんだり、他愛のない会話をしたり、思いついたように寄り道をしたり、のんびりした豊かな時間が消えてしまいました。
宅急便も不要なまでに急ぐばかりで、かえってギスギスし、それで得られたはずの豊かになるべき時間がつまらないことに消費されている気が。

> ただ、かつての「ベン・ハー」や「スパルタカス」みたいに、途中で休憩が入る映画は無くなり寂しく思います。
> 客の回転をよくする事ばかり。

以前は入れ替え制もなかったから、一日中映画館にいたり、まあ、好きな映画はまず2回は見ていたなあ。
2017/07/29(土) 08:57:54 | URL | クプクプ #-[ 編集]
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