アサギマダラの長い旅
10月24付の中日新聞によれば、長距離移動で知られる蝶のアサギマダラの記事があった。
北海道松前町から10月5日、羽にマーキングしたアサギマダラを放蝶、同月19日愛知県幡豆郡三ヶ根山で捕獲された。
びっくりしたのは14日間で800キロという距離、1日57キロを越えるもので直線ということもないから途方もない距離なのだ。
1000キロを越す記録もあるけど、日数はそれなりにあって1日当たりでは最大でも30キロ前後、まあ、たいていのデータは10キロは切っていて、そんなものなのだ。

hako tyou

あのふわふわと飛ぶイメージでは10キロ近くでも驚くのだけど、ほんとうなのだろうか、過去のデータから見てもすこし突出している。その頃の天気図を見てもそんなに南風が吹いているふうでもありませんね…
と「相棒」の杉下右京なら思ってしまうような距離ですね。
いや、専門家の意見も付されているから間違いはないです、ミステリー好きの妄想ですよ。

前にも書いたけど鳩山邦夫総務大臣は蝶のコレクターとして有名で『チョウを飼う日々』という本まで出していて、佐高信に「変質者の代名詞のような蝶のコレクター」といわれなき中傷を受けた。
まったく蝶のコレクターに失礼な話ですが、蝶のコレクターがもし変り者の印象を持たれやすいとすれば?標本などの印象があるだろうか。
映画でも「コレクター」あるいは「羊たちの沈黙」もそうだったし、TVドラマ「相棒」でもあった。

「世界のゼフィルス大図鑑」は名前の通り世界のミドリシジミチョウを網羅し、幼虫や卵、生態まで含めて、さまざまな知見を集め、そのため数十年間、著者はアジアの奥地を渉猟して回ったという、蝶のアマチュア研究家小岩屋敏の超労作なのだが、一般の人からみれば、まあ理解不能だろうなあ。
昆虫の博物学について、日本のアマチュアの水準はきわめて高いらしく、これはまた突出した成果なのだが。こんなすごい人たちなので、データはもちろん尊重しなければなりません。
それにしても57キロか、風にも乗るのだろうけれど、どこまで上空に上がるのだろうか。

「相棒」の水谷豊の兄貴分だった故 岸田森はやはり大の蝶好きだった。
彼によれば蝶は優美で上品らしく、それは姿形ばかりでなく、蛾のように昼夜の区別なく飛ぶことのない節度にも美しさを感じていた。
映画「容疑者Xの献身」でも4色問題の証明が美しくないと天才数学者が言っていたけど、数式と蝶、ともに美しいものなのだ。




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