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理系・文系を重ねて見る光景は
「半分、青い。」じゃなくて「半端なく暑い」岐阜
やはり、今年は岐阜なのかもしれない。
朝ドラ「半分、青い。」の経済効果は岐阜では前例を大きく超えるものらしいし、火野正平さんの春の「こころ旅」も沖縄から日本列島を半分来たところの岐阜で間もなく完走。
そして、凄まじい豪雨の後あと、これまた半端ない暑さが始まったのであった。
何しろ、揖斐川町、多治見など連日、全国の最高気温のトップを飾り、思っていたけど、一昨日などは全国高温トップ5のうち4地点が岐阜というホットスポットぶり。
最近の急上昇ぶりが目立つような気もするけど、いや、確かに僕の子供のころから岐阜は暑かった。
子供部屋は2階にあったのだが、暑くて1階の廊下で寝ていたこともままあったのだ。夜も気温が落ちないのだ。
そして、その暑さはこんな現実とも幻とも定かでない記憶を残す。

鈴木しづ子各務野幻想譚 第六景 炎日の葉の影を踏み家に入る(再掲 鈴木しづ子各務野幻想譚 第六景より)

娼婦と呼ばれた俳人の名は鈴木しづ子。
東京に生まれ育ち、結婚、別れを経て岐阜の地で暮らした。
初期の句は若い女性らしい瑞々しい清新な句に満ち、のちに大きく変貌、直截的なまでに女、性を詠んだ。
岐阜柳ヶ瀬のダンスホール、那加の米軍キャンプと流れ、黒人兵と同棲、この地から大量の句を投稿した。

第六景
いつか何度も女の白い家を見に行くようになっていた。あの山裾の草むらだ。
夏の暑い日、黒く塗られたようなくっきりした影がつく日。
「そこは暑いでしょう?」と女は言った。
「いらっしゃい、お家にいらっしゃい」女は僕の手を取り歩き出す。
手は少し湿り、冷たかった。
女の家は中も白く明るく、化粧の匂いがした。三面鏡があってたくさんの化粧品が並んでいる。
「覗き込んでご覧」女が三面鏡を広げた。
覗くと鏡には無限に続く自分の顔があった。そして一緒に覗き込んだ美しい女の顔も続いている。
「不思議でしょう?女はいつも不思議といっしょなのよ」
「あなたの家にもお母さんの三面鏡があるでしょう?覗いてごらんなさい、女には身近に別の世界があるのよ」
陽炎が鏡のなかにも立ち昇るような炎日、僕はまた別の世界に迷い込む。

《炎日の葉の影を踏み家に入る》
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テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

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