理系・文系を重ねて見る光景は
放たれた蚊がもたらすのは…
米環境保護局(EPA)は、ジカウイルス感染症(ジカ熱)などを媒介する蚊を駆除するために、人工的に細菌感染させた蚊を「生物農薬」として自然界に放すことを承認した。細菌感染した蚊は交尾しても子孫を残せず、繰り返し放すことで蚊の群れを減らすことができる。殺虫剤を使わない新たな駆除法になると期待される。
実験室で育てたヒトスジシマカ(ヤブ蚊)に、昆虫に感染する細菌「ボルバキア」を感染させた上で、ヒトを刺さないオスを選んで自然界に放つ。自然界のメスがこのオスと交尾して卵を産んでも、染色体の異常で孵化(ふか)しない。繰り返し放すことで蚊の数が減り、最終的に駆除できるという。
ボルバキアは、ヒトには感染しない。ハチやチョウなども殺してしまう化学農薬に比べ、蚊だけを狙いうちできて生態系への影響も少ないとされる。モスキートメイト社は、ケンタッキー州などで細菌感染した蚊を試験的に屋外に放ち、効果や安全性を確かめた。ブラジルや中国でも、別の企業や研究機関などが蚊を使った同じ駆除法の導入を進めている。(朝日新聞デジタル)

果たして人類最大の敵というか哺乳類永遠の敵なる蚊にそんな手が通用するだろうか。
それに蚊とはいえ、意図的に染色体の異常を作り出し、子孫を残させないというのはいささか後味が悪い手でもある。
良し悪しはあっても長い因縁、付き合いなのに絶滅、根絶やしにするようなことはどうもなあ。
それに細菌感染した蚊は交尾しても子孫を残せず、繰り返し放すことで蚊の群れを減らすといっても、種の保存が生物の最大の使命、易々と、その呪われた運命に従うとも思えず、いつか変異体が登場し、一度は蚊を征圧したがゆえに弱体化するであろう人類はあっという間に新たなる蚊に凌駕されてしまうような可能性はないのだろうか。

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蚊はジュラ紀白亜紀以来、最強の生物に常に打ち勝ってきた、あるいは共生してきた奴だからね。
一見、環境に優しげではあるけど地球の自然の生態系のシステムもよくわかっていないのに、一部の生態系に手を加えるような手法に危険はないのだろうか。
殺虫剤はまさに毒々しいけど、目に見える分、その危険を認識できるけど、生物農薬なんて放たれら最後、もう認識できないからなあ。
やっぱり、いちばん優しく、最大の防御となるのは日本の蚊帳なのではないか。
実際、「マラリア防止に絶大な効果を発揮し需要が急拡大している住友化学の蚊帳 」というニュースはあったからね。
売れているのはアフリカで、なにしろ世界で毎年5億人がマラリアを発症し、100万人以上が命を落としているなかで、その約9割はアフリカのサハラ砂漠以南の地域、サブサハラで発生しているという。
そこで登場するのはマラリアを媒介する蚊から身を守るために、防虫剤を練りこんだ同社の蚊帳「オリセットネット」。
防虫剤のスローリリースができるオリセットネットは、洗濯しながら5年間の使用に耐えるとあって、マラリア対策向けに需要が拡大。やはり安全性については異説もあるらしいけど、まあ、よりアナログな技術のほうが安心な気もする。

日本の夏の風景にもよく合ったのになあ。
子供の頃はよく蛍を捕まえて来て蚊帳の中にも入れて遊んだし、蚊帳の上に枕を乗せて脚で蹴飛ばすなんてことも。
大人は大人で蚊帳に忍び入って、ちょっとエロチックな風景もあったりして。

蚊帳のなかに放ちし蛍夕さればおのれ光りて飛びそめにけれ(斎藤茂吉)
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