理系・文系を重ねて見る光景は
山本地方創生相「学芸員はがん」
山本地方創生相が16日、大津市で開かれた地方創生セミナーで、「文化観光を進めなければならないが、一番のがんは学芸員という人たち。一掃しないといけない」などと発言した。セミナーは滋賀県主催で、自治体や企業の関係者約330人が出席。講演後、外国人観光客による地域活性化について質問を受けた山本地方創生相は、文化財の活用が重要との考えを示しつつ、「文化財に指定されると、部屋で水や火が使えず、お花もお茶もできない。バカげたことが行われている」と指摘。「学芸員は自分たちがわかっていればいい、わからなければ(観光客は)来なくてもいいよというのが顕著」などと述べた。(読売新聞)

さすがにすぐに撤回、陳謝となったけど、現場の学芸員からは「理解がない」などの反発の声が多いのだろうなあ。
せっかく、NHK「ブラタモリ」で学芸員の認知度も、人気も高まりつつあるのに?水を差してしまった。
まったく本末転倒というべきで、永々と守り継がれた文化だからこそ、人気化、観光化するのであって、観光に目的化してしまってはそんな文化は骸。
ここは学芸員のうるさい(ほめ言葉です)ほどの解説、注意を聞きながら、その文化の本質に寄り添うものなのだよ。
先日も熊本城の修復のニュースをやっていたけど、国宝だから杭の1本を打ち込むの大変らしいけど、こんな震災からの修復でさえも決められた手順でするしかなく、またそれでこそ、誇りうる文化たりえたのだ。
浮世絵もずいぶん海外に流出しまったけど、まあ、あれも海外で発見され、ようやく日本人もあれは芸術・文化なのだと気付かされたように、またぞろ、別の失敗をしでかすような。
マンガやアニメが今、海外での評価が高いのも別に海外や芸術を目指したからではなく、むしろ日本的世界やマニアックな世界にひたすら閉じて邁進したこそだからね。

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少女マンガの大きな瞳も以前は海外では不自然で、気持ち悪いとさえ言われていたはずで、そんな声も気にすることもなくひたすら大きくつぶらな瞳を進化させたのだ。
閉じられていたからこそ、独自の発展となり、やがて海外に発見されたのだ。
はじめから海外市場や観光に向けられたものはもはや別もので、違う次元の発展はもたらすかもしれないけど、独自に形成された日本の伝統、文化は崩れてしまうのかもしれない。
「国が政策的に国外に売り出そうと宣伝したりするのは愚の骨頂です。骨董品の包み紙に使われていた浮世絵が、ある日、外国で高く評価されたように、和様化したものの何がユニークな価値を作り出すのか分かりません。いいものは自然に外に流れ出し、外の目が拾い出してくれるはずです。それが島国、日本が抱える宿命なのです」と磯崎新(建築家)も言っている。
マンガやアニメなどを世界に広がる巨大市場と大手資本や海外からの参入も目立つけど、今までのような大衆迎合的なビジネスモデルが必ずしも通じない、それらの計数化できない価値はその道のオタクにか理解不能など、誰でも参入出来るにもかかわらず、そこには「見えざる壁」があって、実は参入の壁のハードルは非常に高かったのだ。
なのに、あたりまえの分かりやすい経済的な指標にアニメやマンガなど、すなわち文化を貶めてどうするのだ。
一時的には潤っても独自の文化は崩壊し、消費されつくして終わってしまうぞ。
ここは経済的には理解不能でも学芸員やオタクに頑張ってもらわないといけません。
誰にも破られなかった見えざるATフィールドを自ら外してどうする。
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テーマ:日本文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント
この記事へのコメント
恐ろしく文化度の低い、、、
こんばんは。
一事が万事、この失言の主のような様相になってきましたね。。。「美しい日本」を取り戻すどころではなく、取り戻す「美しい日本」はもう存在しない、とも言えますね。
しかし、誰がなんと言っても学芸員は必要です!
2017/04/19(水) 18:01:02 | URL | yokoblueplanet #-[ 編集]
学芸員は宝
こんばんは。

> 一事が万事、この失言の主のような様相になってきましたね。。。「美しい日本」を取り戻すどころではなく、取り戻す「美しい日本」はもう存在しない、とも言えますね。

どうも最近は文化に限らず基礎科学なども本質というか審美に近づこうということではなく、目先の成果に目が行きがちです。
まあ、ある程度、成果や利益も生み出しながらでないとそれも難しいのは分かるけど、それにしてもあまりに本末転倒。

> しかし、誰がなんと言っても学芸員は必要です!

学芸員になりたかったなあ。
2017/04/19(水) 19:28:48 | URL | クプクプ #-[ 編集]
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