理系・文系を重ねて見る光景は
「警視庁いきもの係 」千載具眼を持って見よ
フジ「警視庁いきもの係 」って、なかなか上手いタイトルだなと思っていたら、オープニングのタイトルバックはさらに見事だった。
超絶技巧と言われた伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」 を使っているのだ。
昨今の伊藤若冲ブームでテレビでもあまた特集されていて、どうも見覚えのある絵だなあとと思ったら、まさしく若冲。
やはり伊藤若冲の超絶技巧、精神性、奇想性はオタク的シンパシーがあるのだな。
宇多田ヒカルの「サクラドロップス」のビデオクリップ(キャシャーンの紀里谷和明監督)も若冲へのオマージュでもあったし、「警視庁いきもの係 」もてっきりアイドル橋本環奈のためのドラマかと思いきや、若冲を持ってきたのは実はアイドルオタクの感性に向けられた挑戦、あるいは何かしらの決意なのかもしれないぞ。
まあ、若冲もいきものはいっぱい描いているし、犯罪捜査に意外な視点から真相を解明するアイドルいきもの係巡査(橋本環奈)は若冲の「千載具眼の徒を俟つ」というところの、千載具眼の徒をイメージしたのかもしれぬ。

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その超絶技巧とも言われる若冲だけど「今の画というものは、みな手本をもとに描くばかりで、いまだ物を描けたのを見たことがない、そして技術によって売れることばかりを求めていて、技術以上に進むことが出来ない」と述べていたというからね。
技術以上に進むとは何かということになるのだけど、いよいよフジも一見売れ線のアイドル路線と見せかけて、実はなにかしら技術以上に進もうとする奥深い意図を秘めたオタクが躍動しているのかもしれないなあ。
僕はオタクの上りは「だんな芸」ではないかとも思うけど、すなわち、うんちくは語るけど芸は極めない、玄人はだしになっても、玄人にはならない、いつまでもなんでも面白がる精神…、というところから、このドラマは始まっているのかもしれない。
「警視庁いきもの係 」ってアイドルドラマには違いないけど、さまざまな秘められた「だんな芸」も楽しめるドラマなのかもしれない。
「侮るな、千載具眼を持って見よ」なんてね。
そして、テレビマンはプロだから「だんな芸」も越えて、技術も越えて…。
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テーマ:絵画 - ジャンル:学問・文化・芸術

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