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理系・文系を重ねて見る光景は
「巨船ベラス・レトラス」にみる出版文化の危機
若い読者は筒井康隆のことを「時をかける少女」などのジュビナイルSFの原作者、あるいは俳優くらいに思っている人もいるかもしれないけど、実は何を隠そう、名を隠そう文学界の大家なのであった。
筒井康隆の「巨船ベラス・レトラス」は危機に瀕する文学界・出版界、作家・編集者、あるいは読者の質にまで触れる超問題作だった。

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ネットの時代は作家もそうだけど、読者もこのブログのように読み手の良し悪しを越えて自由に発信できて、発信者に力があったりすれば売れ行きさえも左右します。
いくら強い支持があっても故小島信夫のように固定読者数千部(もっと少ない?)では編集者も動かず、文学シーンをもう変えていくことは出来ないし、書店の棚にさえ並ばないのかもしれない。
でも作家が読者の質に触れるのはすごいですね。アンタッチャブルな領域です。
書店が読者・顧客の質に触れるようなもので、危機に瀕するのは文学界・出版界、作家・編集者、そして書店あるいは読者の質に至るまであり、またそのどこかに新たな可能性も見つかるのだろうか。
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