理系・文系を重ねて見る光景は
「兼定 刀都・関の名工」岐阜県博物館
日本刀の話を書いたばかりなのだが、昨日、中日新聞の県内版にこんな記事が。

「刀剣女子、兼定展に続々」

知らなかったのだが、岐阜県博物館では「兼定 刀都・関の名工」というのをやっていて、先のランキングでも7位に入った新撰組副長土方歳三の愛刀「和泉守兼定」が展示され、会館以来初という展示室の外まで行列までできるほどの、刀剣女子が続々と訪れているらしい。

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ありがたいことに同館でも終戦後、連合国軍(GHQ)に接収され廃棄を免れた刀剣(赤羽刀)が170振りほどあり、研磨費用に苦労していたのだが、修復・保管に協力する女子も多く、万単位の寄付をする人もいたという。
以前にも下呂市金山の祖師野八幡神宮 に祀られる名刀 「祖師野丸(そしのまる)」 (県文化財の神刀)が、関市の研師の手によって往時の輝きを取り戻したことがあって(祖師野丸は源義朝の長男義平の愛刀で伯耆国大原の刀工 安綱の作で同神宮には村人を困らせていた妖怪を義平が退治した伝説とともに伝わる)、これも毎年、虫干しの8月に1日だけ公開していたのだが、長年の間に錆が全体にわたり、折れる心配もされるような状態だった。
これも折からの刀剣ブームで刀剣女子に情報が拡散、修復の運びとニュースになっていたから刀剣女子畏るべし。
赤羽刀は全国にも多数あり、どこも事情は同じだろうから、あるいはまだ知られぬ名刀などもこの機会に修復やら見つかるといいなあ。もっとも決して封印を解いてはならぬ妖刀もあるかもしれないけど。
展示は24日まで。
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引っ越し完了
引っ越し完了して、新たなスタートです。
まだしなければならないことがけっこうあって、そして僕の趣味関連も映画などの資料などが様々にあり、とりあえずでも分かりやすくしておかないとなあ。
もともとオタク気質で収集癖があり、周辺ながらずっとアニメや映画関係の仕事をしてきたし、実家が空き家になってもずっと僕の部屋をそのままにしておいてくれたから、ずいぶん、時間が止まったように残ったものもあるのだ。
多くはポスターやプレスシートなどの紙製品などで保管のための場所効率はいいのだろうけれど、破損しやすいし、不定形のものなどもあって整理と管理がなあ。
あと、紙は重いよ、身体に障害もあって思うようにできないし、くたくただよ。うー、わんわん。
まあ、多くの人にとっては無用の長物ですけどね。実際、息子にはごみと言われてしまった。
とりあえず、まずはご報告。

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かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアルオープン
さて、我が郷土の「かかみがはら航空宇宙科学博物館」がリニューアルオープンしました。

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目玉はやはり第二次世界大戦で活躍した三式戦闘機「飛燕」。
飛燕とは大日本帝国陸軍に所属した戦闘機、日本の量産機としては唯一水冷エンジンを搭載したことが大きな特徴で、そのため空冷エンジンを搭載するゼロ戦などとは異なる流線型の機体形状となっており、その空気抵抗の少なさから良好な飛行速度を実現した。まあ、当時の日本の技術では水冷エンジンの生産・整備が難しかったことから、トラブルの多かった機種でもあったそうですが。
「かかみがはら航空宇宙科学博物館」はその飛燕の生産・修復を手掛けた川崎重工岐阜工場、航空自衛隊岐阜基地にほぼ隣接するのですよ。
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あとはゼロ戦があれば万全ですが、あれは三菱ですからね。でもこちらも大丈夫。
なんとゼロ戦の試作機「十二試艦上戦闘機」(実機も模型も存在せず)を三菱重工の設計資料を基に実寸大模型を新たに制作、くわえて、アジアの博物館としては初めて米スミソニアン博物館連携協定を結び、第1弾として、4式重爆撃機『飛龍』の改良型試作機に搭載されたエンジンを借り受けた。同機は終戦まで実用化されなかったが、県によるとエンジンともども他には現存していないという。
また航空宇宙科学博物館と名乗る以上、こちらも新たに「ISS実験棟きぼう」や「はやぶさ2」の実寸大模型も展示、今後も宇宙技術の発展とともに収集に力が入りそうです。

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これでいよいよ国内最大級の航空宇宙科学博物館になるらしいのだが、各務原にはもう一つ、国内最大級どころか、世界最大級の淡水魚専門の水族館もあり、こちらも水族館が置かれる河川環境楽園や周辺の研究施設等を加えると世界唯一、最大級の河川環境学習ゾーン。ここも新江ノ島水族館などを運営する江ノ島マリンコーポレーションに委託され、テネシー水族館と友好館を結び成功しているからね。
これにならって行政のお荷物にならぬように今後もあまたの工夫が必要ですね。
まあ、隣接する航空自衛隊岐阜基地には飛行開発実験団がおかれ、珍しい機種も多いし、最新のステルス・先進技術実証機X-2(ATD-X心神)も飛ぶし、 航空機マニアには知られるところだけど、ただ前線に?立つような基地ではないので、いまいち一般には知名度が低いのかもしれない。
ドラマやアニメ的にもアニメ「ガラサキ」に岐阜基地の名前が登場するくらいだものなあ(たぶん)。でも「自衛隊三部作」や「空飛ぶ広報室」など自衛隊オタクで知られる有川浩が最初に取材を申し込んだのは岐阜基地といいますからね。
宇宙飛行士の油井亀美也さんも岐阜基地にいたし、空自、川崎、マニア集積ということで、いよいよ「かかみがはら航空宇宙科学博物館」の時代となりますか!?
極秘ですが、第1種緊急時には岐阜基地後方の三井山(岩盤の堅いチャート構造)がパカッと左右に割れ、サンダーバードよろしく秘密開発されたロボット変形機が垂直離陸し、河川環境楽園の横を流れる木曽川の川床からはマクロスのような水中発射型変形機が飛び、各務原名産のにんじん畑からは擬態されたにんじん型ミサイルが準備され、また各務原市との秘密協定により、各務原全市が電磁バリヤーで覆われます(妄想です)。

僕はそんな各務原市からもうすぐ引っ越しするのだけど。

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女の子は誰でもプリンセスなのよ 幸せは測れない
[バチカン市 14日 ロイター] - 国連は14日、最新の「世界幸福度報告書2018」を発表、幸福度ランキングの第1位はフィンランド、最下位はブルンジだった。日本は54位で、昨年の51位から後退した。
米国は昨年の14位から18位に順位を下げ、豊かになっているにもかかわらず幸福度が低下していることが分かった。
同報告書は、国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」がまとめたもので、156カ国を対象に、1人当たり国内総生産(GDP)、社会支援、健康余命、社会の自由度と寛大さ、汚職の頻度などについて分析。フィンランド人は暗く厳しい冬をものともせず、自然、安全、児童の保育、良い学校へのアクセスの良さと、ヘルスケアが無料であることなどを自国で最も良い点として挙げた。

以前にも菅元首相が「最小不幸社会」の実現というのを掲げたけどけっこう違和感があった。
国家そのものは現実だけど、また人の幸不幸は社会現象としても現れるけど、人の内実でもあって指数として捉えるのはどうなのでしょう。
それでも捉えようとすれば、いつかどこかいびつになり、知らず知らず社会を歪めていくものにもなりかねないと思うなあ。
繰り返しになるけど、「健全な常識に立ち明快な作品を書きつづけた功績」が評価されて菊池寛賞を受けた石坂洋次郎(「青い山脈」「若い人」などの流行作家で、当時よく映画化・ドラマ化もされた)は、その受賞パーティで「私は私の作品が健全で常識的であるという理由で、今回の受賞に与ったのであるが、見た目に美しいバラの花も暗いじめじめした地中に根を匍わせているように、私の作品の地盤も案外陰湿なところにありそうだ、ということである。きれいな乾いたサラサラした砂地ではどんな花も育たない」と語っている。
もちろん、怒っているのであり、サラサラした砂地に咲くのは造花くらいで、そんな形ばかりを見ていていいのかと。
文学という表現においても都合よく見間違うのだ。
社会全般であればもちろん、ひとりひとりのなかにも様々な思いが秘められ、指数として形容できないものも多いのだろう。

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もちろん、計数化できる幸不幸もあるのだろうけれど、国家観・哲学の下に指標は置かれるべきでしょう。
人の内実にある「美」「善」「悪」などもほどほどには目安がいるけど、すべてを指数化したように世界幸福度というのはなあ。
他にもときどき、あるでしょう。「エヴァンゲリオン」の経済効果は1500億円とか。
あれもどうも怪しく、本質ではなく、指標ばかりに目が行ってしまってどうする。
「測れるものは必ず管理される」らしいけど、「測れない」ものまで管理されてはねえ。
「女の子は誰でもプリンセスなのよ」(ドラマ「小公女セイラ」より。
なんていうのは、誰にも測れないでしょう。
もっともこの言葉は原作にないらしいけど、やはり少女小説で人気を博した氷室冴子は「女の子がただいるだけで祝福される存在」と考えていたという、「なんて素敵にジャパネスク」。
日本には指数で測れぬ幸福であふれている。まあ、不幸もだけど。
御岳5000年、草津白根山の3000年ぶりの噴火、そして新燃岳
23日に噴火した群馬・長野県境の草津白根山の火口は、従来警戒を強めていた「湯釜」ではなく、気象庁が3000年間も噴火していないとみている2キロ南の「鏡池」付近だったと考えられる。火山活動の高まりを示す事前の現象もなく、まさに寝耳に水の災害。噴火警戒レベルは5段階で最も低い1(活火山であることに留意)としていた。それだけに気象庁も驚きを隠せない。死者・行方不明者63人という戦後最大の火山災害となった2014年9月の御嶽山(長野・岐阜県境)の噴火を契機に、「噴火速報」が導入されていたが発表できず、改めて火山監視の難しさを突きつけられた。(毎日新聞)

ちょっと前のニュースだけど、火山や地震なんて地球史レベルの時間軸で考えるものですからね。
現に本白根山の噴火が3000年、御嶽が5000年ぶりというからなあ。
直近では霧島連山・新燃岳で爆発的噴火が続いているし、また巨大カルデラ噴火の日本での可能性が100年以内に1%の確率で発生するとの予測もあって、近くには櫻島の姶良カルデラ、阿蘇カルデラなど巨大カルデラもあるのだ。
地球史的にいえばもういつあってもおかしくないということで、地球の構造に関わるものについては現代の時代に生きる者もこれくらいのサイクルで、覚悟を持つべきなのだろう。

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以下再録を含みます。
産業技術総合研究所の及川輝樹氏によれば、江戸時代の絵地図27枚には現在は活動していない火山にも噴煙が描かれていて、必ずしも現在の活火山の活動とちがうものあるらしい。
櫻島を描いた地図は10枚あって、噴煙が描かれているのは2枚だけで、近くの霧島は10枚中9枚が描かれていて、絵地図通りなら櫻島は今ほど活発に活動をしていなかったことになり、霧島はすごく活発だった。
櫻島と霧島がともに活発な火山活動を続けている今はけっこう稀有で危険な状況なのかもしれない。
霧島連山・新燃岳ではとうとう火口の北西側から溶岩流が流れ出て、予断を許しません。
この絵地図には以前は活火山ではないとされていて、 のちに過去1万年以内に噴火していたことが判明したとして活火山に選定された雄阿寒岳にも11枚中4枚に噴煙が描かれ、同じく北海道の渡島小島(去年、北朝鮮の木造の漁船が侵入し、海上保安庁の灯台施設や漁協の管理小屋、発電施設に入り、盗品、破壊したことで名前が知られた)などにも噴煙が描かれているらしい。
1万年以内どころか、たかだか300~400年の絵地図にも噴煙が描かれ、噴火だったかもしれないのだ。
1万年以内に噴火した形跡があるか、いま活動している火山が活火山に指定されるのだけど、300年、400年でもよくわからないことは山ほどあり、つまり、確実なことはわからないのだ。
3000年、5000年ならなおのこと分からない。
もちろん科学的視点のみで絵地図が描かれているとは限らないけど(狼煙とかね)。
今回の草津白根山の噴火では噴石とともに樹木も吹き飛んでいるから、ほんとうに予期もしない場所であったのだろうなあ。
日本は火山列島、地震列島で(なにしろ、糸魚川静岡構造線付近では、ユーラシアプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北アメリカプレートがせめぎ合い、まさに地震と火山の宝庫。世界全体で放出される地震エネルギーのうち1割から2割が日本の周辺に集中する)、 巨大噴火、巨大地震の可能性も決して低いものではなく、日本のどこであっても壊滅的な影響を受けてもおかしくなないのだ。
やっぱり、日本の自然環境を考えれば原発などのリスクもあまりにも高く、自然災害だけでなく戦争やテロなどの別の要因的にも致命傷になるようなリスクはなくしておいたほうがいいと思うけどなあ。
国破れて山河ありという言葉もあるけれど、山河も残らない、住めないとなればどうしようもないのだから。
2013年に始まった噴火活動によって拡大した小笠原諸島の西之島は陸地が溶岩に覆われ、生き物のほとんどが消失するような過酷な環境に一変したけど、鳥類は健在で繁殖活動も確認され、植生も戻りつつあるという。
自然の回復力には恐るべきものがあるけど、放射能の多くの半減期は地球史レベル。
人類史を越えて手におえないものは触れてはいけないのではないかなあ。

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